GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代
与える人こそ成功する時代
GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)
全米トップ・ビジネススクール「ウォートン校」の史上最年少終身教授でもあり、気鋭の組織心理学者が教えるビジネスの成功の秘訣。
タイトルの通り、与えるという行為こそ成功するカギということ。
とてもいい内容です。今後情報発信していくうえでなくてはならない発想です。
そして単に自己啓発の本にならないように科学的に理論ずけを行おうとしている点、様々なサンプルがある点ではとてもいい本です。
しかしながら、
全体的に論理が破たんしている部分もあり、特に最後の章では、読んでいてよくわからなくなりますが、*はっきりいって読みずらい 3回読んだけど よくわからないところがあります。(私の理解力の問題かも?)
*たとえ1ページでも共感が得られたら、価格よりも価値を感じることができたら、私は良書だと思っています。
自分なりにこんな考えでは?ということでまとめてみました。
世の中には3種類の行動パターンがある
世の中には行動パターンによって「ギバー」「テイカー」「マッチャー」という3つに分けられる。ということが書かかれています。
テイカーとは? テイク=奪う 持っていくという意味
目的はあくまで「テイク」。何でも自己中心的に考え、自分の利益を得る手段としてのみ相手に「ギブする(与える)」。裏を返せば、テイクという目的を達成するためだけにギブを行うタイプ。自分のエゴを前面に出す。見かけを気にする、利己主義というタイプはテイカーに多いとのこと。
ギバーとは「ギブ&ギブン」見返りなど考えることなく、先に人に与えるという考え方。
人間関係の損得はお互いに五分五分であるべきという考え方が起きるのがマッチャー(バランス型)マッチャーの発想は常に個人対個人のギブアンドテイクになりがち。大多数の人がマッチャーです。
長続きしないテイカー
親しみやすく目立つ存在ですが、中身は利己主義の塊「テイク」することが目的の人がいます。
情報を提供していても、必ず最終的には計算されたテイクがあること。最初から人にテイクすることが前提で近づいてくるタイプ。
この本でも3人のテイカーをサンプルに上げていました。
自己顕示欲が強いタイプ。
大企業の例では破たんした「エンロン」政治家への癒着が仇に・・・。
有名な建築家「フランクロイド ライト」自分の名声だけを求め、弟子やスタッフをないがしろにした顛末・・・
引退後のマイケルジョーダン(いつまでもスーパースターなので、間違いを認めない)などがあげられます。
自分を売り込むという意味では最初のスピード力があります。能力は決して低くはない人が多いのですが、利己主義の人。次第に周囲から嫌われる。長続きしないタイプです。Facebookやソーシャルメディアでも「この人はテイカーというのが見分けられる」とう話が面白いです。
個人的には、ビジネスでも、いつもパートナーが安定しない人、儲け話を持ち掛けるが本質がなくいつもコロコロと変わる。売込や事業拡大中の時だけソーシャルメディアを使うが、いつのまにか更新が途絶えている人(情報発信やギブの目的が収益だけ)と言う人はテイカーだなと思っています。
テイカーから身を守る方法
ビジネスの世界には多くの「テイカー」がいます。優しい顔をしながら近づいてきますが、目的はあなたの資産をどうにか搾取することしか頭にはありません。テイカーから身を守るには、彼ら彼女らの本質を見極め、一定の距離をもって付き合うことが大切です。この本では、テイカーを見抜く方法、テイカーとの距離の置き方なども書かれており参考になります。
ギバーにも2種類ある
第三者のために自己犠牲をいとわないタイプ、見返りを求めないタイプがギバーです。
この本ではギバーとして、最初の取引が小さい、あるいは失敗していくけども最終的な大きな利益を上げている人について事例を上げています。
しかしながら、「ギバーとなれば成功するという訳ではない。」と、この本では解説しています。ギバーとして「たんなるお人よし」になり、いいように使われて、疲弊する。業績が上がらない・・というような人もいるのも事実です。自己犠牲の結果燃え尽きてしまったり、精神的に参ってしまったり・・・ギブ&ギブでは破たんしてしまうことも多いのです。
営業マンの成績でもトップクラスと、ボトム最下位のグループではどちらも「ギバー」が占めていると本では説明しています。
ギバーに利益が生まれるには時間がかかります。即効性、確実性を求めている人はギバーになれない。心に余裕がある人でないとギバーにはなれない。ということが言えます。
うまくいっているギバーになるには?
一般の社会やビジネスでギバーとしてストレスなく生きていくにはどうしたらいいのか?
ここでは3つにまとめました。
1:ギバーとしての対応する時間を決めること。
「1日の業務で10分だけはギバーとして行動する」24時間いつでも困った人の手助けを行っていては自分の時間がありません。自分の時間を確保し、余裕のある時間配分をおこなうことが大切です。
2:第三者として自分をサポートすること
自己犠牲を厭わないのがギバーですが、「自分の家族、社員のためにギバーとして振る舞う」ということが肝心のようです。
自分への利益には押しが強くないというのがギバーの特長です。しかし、この押しを自分ではなく、他社のためになると強い意志が働くのがギバー。自分を(自分のグループを)第3者としてサポートすることで強くアピールすることです。
3:ギバーとしてのスキルを上げること
情報発信する能力を引き上げて活動すること、ブログや情報発信に求められるのはギバーのマインドです。なぜなら、このブログや情報発信をするとアクセスが上がる!というような見返り的な発想では、上手くいかない時にストレスになり、続かないからです。
本来の役立ちたいという気持ちを持続させるためにも、見返りを強く求めず、ルーチンとして当たり前の行動として行うことが大切。そのためにも、自分のスキルを上げて効率よくコミュニケーションをとるスキルが必要になります。
マッチャーからギバーになるには
大多数の人がマッチャーです。その時の状況に応じて、いつまでに利得が欲しいという考え方をもつ。これはビジネスにおいては当たり前のことです。
ビジネスである以上、時間的な問題はついて回ります。ギバーになるには、前述のとおり、自分の中での時間分けを行うことが必要です。そしてもう一つ大事なのはお礼は他者に行うというコミュニケーション力です。
ギブアンドテイクという発想の元では、何かしてもらったら、お返しをしてもらった人に返すという発想になりがちです。
初めから「貸しを作りたくない」という発想が人との交流を狭めてしまうことになるのがマッチャーの発想ですが、
質問すること、コミュニケーションを取る勇気が大切とこの本には書かれています。
ギバーの人は質問されることもうれしいものです。もっと質問、対話を楽しむことがよりよい関係作りになるのです。
何か良い情報や親切してもらった人に対して、直接当人に恩返しするのではなく、他の人によい情報を提供したり、他の人によい行いをする。ペイフォワード(先に払う)という発想で行動すれば、ギブの循環が大きくなり、幸せの和が広がっていきます。
他者指向性というものがギバーになるために必要であり、これからのビジネス、ストレスのない生き方にも大切です。
親切にしてもらったこと、与えられたことを他に回していく発想こそ、ギバーの発想に繋がります。
まとめ
この本では影響力の武器 ロバート チャルディーニ教授やハイコンセプトのダニエル・ピンク氏の思想にも触れ、Give&Takeの心理についても解説しています。
ドッグイヤーという言葉は当たり前になりました。物事のスピードは速く、ビジネスにスピードは必要です、しかし、本来の他者的指向性を持つことで、スピードよりも重要な「信頼」を得ることがこれからのビジネスでは重要です。
特にネット活用では、ブログや動画のような情報発信を続けることはギバーの精神で行うことが大切です。
だれかの役に立つ 他社指向性で継続的に行うことが将来にかけて大きな信用につながるのです。
人とつながり、誰かの役に立つことが、ビジネスとしての成果。そのほうがきっとうまくいくものです。時間はかかりますが、1年2年後には大きな資産になっているはずです。
インターネットを幸福と善意でもって使えれば、みんなハッピーになれますものね。
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