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二木の菓子から学んだ 中小企業のマーケティング
2016/08/24
老舗の中小企業から普遍的な売れる仕組みを学びました。
アメ横の老舗 二木の菓子
先日 上野に立ち寄る機会がありましたので、二木の菓子に立ち寄りました。
アメ横センター街に自社ビルを構える二木の菓子 昭和22年創業 最初は段ボール一箱分の店舗面積だったそうです。
10,000円売って100円の儲け
お菓子は儲からない。お菓子の利益構造は、
10,000円の利益を作るためには
原価・・・7,500円
物量費・・・1,000円
人件費・・・1,000円
その他販促経費・・・400円
合計・・・9,900円 100円の利益だそうです。
一袋100円のポテトチップで10万円の利益を上げようとしたら、5000袋以上。4トントラック2台分の量をさばかなければならないとのこと。
大手のスーパー、コンビニとまともに競争したら勝負にならないのです。
そのようなお菓子業界で「二木の菓子」は安売りしなくても売るためのノウハウを開拓し続けて60年経営しているのです。
二木の菓子にいってみようと思ったのはこの本を読んだからです。
販促は売るのではなく「楽しくさせる」
中小企業の販促に必要な物として、本では「非効率」という言葉がでてきます。
深層心理に基づいたお客様の行動パターン、購買パターンは明確にあります。でも殆どの深層心理は、ちょっとしたきっかけで簡単にイレギュラーするのも事実です。
・・・「現場は生き物」なのです。
・・・どうしたら人を喜ばせ記憶に残るサービスを提供できるのか?そのキーポイントこそが「非効率の追求」なのです。
実際にお店にいってみると、お店は「お菓子の宝箱状態!」
普通のスーパーやコンビニでは見られないお菓子が盛りだくさんと並んでいます。それぞれに思い入れのあるポップが並んでいます。
混雑した店内は決して歩きやすい訳ではありませんが、そこもアイデアの一つなのでしょう。お店でうろうろ見るだけでも面白くなる。
効率化と感動はトレードオフ
大手のスーパーやコンビニエンスストアでは。売れ筋商品が並び、売れない商品は1週間で棚からなくなります。しかし二木の菓子は、こんなの売れんの?という商品でも一生懸命な熱意を感じるポップが書かれています。データを元に効率化だけを考えたらできない。イレギュラーな発想。非効率なやり方かもしれませんが、だからこそ「おもしろさ」「ワクワク」を感じる事ができるのです。
感動とは何も涙が出るとか、心が震えるような物ではありません。ちょっとした期待を上回る印象があれば、多くの人は「感動」するものです。
二木の菓子の演出は確かに期待を上回ります。ただ単に珍しいお菓子がたくさん積んであるのではありません。ポップや導線、展示方法におもわず引き込まれてしまう「体験」があります。
大手と同じことをやっても勝ち目はありません。
マーケティングの書物はたくさんありますが、殆どは大手企業目線で作られた効率重視の考え方が多いようです。また「XXXXは●●●のはず」という統計的な「固定観念」を知識として解説しているものが殆どです。ネットの情報しかり、本で学ぶ事はあくまで机上の理論でしかないのです。
中小企業の場合は特にこのような「XXXXは●●●のはず」という固定概念だけでは、太刀打ちできる訳はありません。
理論や知識は大切ですが、一番重要なのは現場の生の情報です。お客様、商圏。商材、客層、そして環境によってマーケティング方法はいろいろ変わります。一つとして同じ答えはないのです。
理論や理屈はあくまでも知識として、現場での「知恵」「発想」「行動」こそが一番大切なんだということを改めて感じました。
インターネットも同じです。仕組みは効率化できても、発想やコンテンツは知恵をしぼることは「効率化」できません。知恵をしぼっていきましょう!
「なぜ20円のチョコでビルが建つのか?」タイトルは内容と合致しませんが、中小企業の成功するためのリアルなアイデアが書かれています。
*タイトルは編集者のミスだな。
商品が売れない。価格競争に巻き込まれているという方におすすめです。
販促法だけではなく、価格競争に巻き込まれない商品プロデュースについても書かれていますよ(これ重要)
追伸:二木の菓子でお菓子買っちゃいましたw
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