イノベーションと企業家精神

2015/12/22

新年を前にP.F.ドラッカーの名著の一つ　「イノベーションと企業家精神」を読みました。
読んだきっかけは、人生マーケティングセミナーにて講師の方から改めておすすめされたからです。
マーケティングとイノベーションについて講師の先生からのおすすめ本

何年か前に読んだ記憶もありますが改めて購入。今回はエッセンシャル版を購入しました。

マーケティングとイノベーション

マーケティングとは、今ある商品やサービスをどうやって広めるか？商品や軸が定まっている時に効果を発揮するのですが、
商品やサービス自体が先細って行く時、先行きが不透明な「ピンチ」の時は、根本的な変革が必要になります。

変化をおこし、既存の資源から、新しく価値を作っていくことがイノベーションです。

ピンチの場面にはイノベーションをお越し突破口を開いていかなければいけませんが、ピンチはチャンスでもあります。
イノベーションの成功する確率は既存のビジネスの延長よりもかなり低く、上手く行く可能性はとても低いものですが、
イノベーションの成功による見返りは今迄の成功よりも何倍も大きな物になる。
ということをドラッカーは言っています。

イノベーションは発明や発見だけではない

産業革命、パソコンの登場　インターネット・・のような発明や発見がイノベーションのように思われがちですが実際は違います。
もっと身近な、ちょっとした変化から始まるものもイノベーションといえます。

イノベーションのための７つの機会

この本では、確実性、信頼性の高い順番でイノベーションの７つの機会として上げています。これらは、日頃からのビジネスの着眼点として覚えておくべきことです。
１：予期せぬ成功と失敗
２：ギャップを探す
３：ニーズを見つける
４：産業構造の変化を知る
５：人口構造の変化に着目する
６：認識の変化をとらえる
７：新しい知識を活用する
新商品やサービスを考えるとき、これら７つの機会は大きなヒントになります。

イノベーションを起こすには、企業家精神が必要

企業家精神＝アントプレナーシップについて第２章では、解説がされています。
サラリーマンや公務員にもこの精神が必要とよく言われますが、具体的にどうやって企業家精神を従業員に持たせるのか？
人事管理やリスク管理などの根本について語られています。
もっと詳しく知りたいという方は、さらにドラッカーのマネージメントを読むといいです。

企業家戦略

企業家精神についての章では内部組織のマネージメントについて語られていますが、この章では外部の市場についての戦略が語られています。
企業家戦略として４つ
総力戦略　ゲリラ戦略　ニッチ戦略　顧客相続戦略
どれも基本となるマーケティング戦略と言えます。

イノベーションは、リスクではない

新しい発想による試み、新規事業は、市場調査してもどんなに会議で討論しても、上手く行くかどうかはやってみなければわかりません。
他者がうまくいったのを見て参入する。
確実に成功すると分かってから我が社も始めて見る。
というような行動はイノベーションではありませんし、成功し、利益を上げる確率が高まる訳ではないのです。
イノベーションは成功する確立は低いのですが、企業家は、失敗する「リスク」ではなく、成功する「チャンス」を思考する
チャンス思考で考え、行動することが大切です。
また、イノベーションは「ギャンブル」ではありません。小さく、スピーディに行なう事が肝心です。

全ての人に必要なイノベーション

この本は、読む人を選びません。大企業の経営者だけでなく私のような零細企業・中小企業の経営者やサラリーマンはもちろん、公務員、教育者の方にもおすすめする一冊です。
イノベーションと企業家精神は、読む人の社会的環境、会社や団体での立ち位置によって、様々な解釈で受け入れることができるのです。
いわば「バイブル」のような一冊です。何度も読み返し、学び直すことができます。
まずはこの本を読むことで、イノベーションの基本を身につけると。その後、いろいろなビジネスの書物を読むとより深く理解できるのではないかと思います。

イノベーション＝変化をおこし、新しい価値を想像する事

新しい価値を作り、お客様に提供していこと。この本では有名な企業の題材を元に、よく知られた事例を紹介していますが、今の成功企業はイノベーションを繰り返しおこなうことで成長してきているのです。大企業だけでなく、中小企業も同じ、個人も同じです。同じことに留まっていては成長できません。
これらの知識を参考に、実践していことが大切ですね。

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