あなたの弱みを売りなさい 川上哲也 著
2016/07/25
あなたの「弱み」を売りなさい 戦わずに売る ストーリーブランド戦略
湘南ストーリーブランディング研究所 代表の川上徹也さんの新書を読みました。
前半は無名のレストランが大企業の有名レストランとの競争に巻き込まれていく中で、中小企業の「戦わずに勝つ」戦略を身につけていく寓話
後半は、寓話と共に、川上さんが提唱する「ストーリーブランディング」について解説する話になります。
東京?茅ヶ崎間は電車の往復で3時間ほど、すんなりと読める200ページの本です。
中小企業は大企業と競ってはいけない。
マーケティングの4Pというと
Price(価格)、Product(製品)、Promotion(広告),Place(流通)と言われていますが、小さな会社が大企業と戦う時はこれらの4Pでまともに戦っても勝てない。価格を下げていくことは価値を下げていくことになり自滅。製品での「こだわり」はお客様にとってみても(よほどの老舗でない限り)大きな違いはわからない。今の日本ではどこもそこそこ高品質のものを売っている。広告では、投資が大きい方が勝つ。流通や立地では大企業に勝てない・・・・。
この本では、そして川上さんの本で訴えているのは、
中小企業は価格や製品の機能で戦ってはいけない ということです。
商品以外の「何か」で売る
日本のお店は大きく分けて2つの売り方があります。それは商品だけを売る店 と商品以外の「何か」を売る店です。
人は時にして、価格や機能以外で商品を購入します。それは、商品に一目惚れしてしまったり、理由は特にないけど、月に一度はあの店に行きたくなる。どうせならあの営業マンから買いたい・・。というような感情的で不合理な消費をしています。
中小企業に必要なのは、感情に訴える「何か」を持つこと。それが「物語」(ストーリー)です。
物を売らないで、その奥にある、ストーリー その店にしかない共感できる物語、体験があるか?ということ。ストーリーを語ることでお店や商品を覚えてもらい、売りにつなげていこうという発想がこの本には書かれています。
「戦わずに売る新しいブランド戦略」という副題ですが、新しいというわけではないと思います。ただ、真面目に考えて実践している企業は少ない。
茅ヶ崎の隠れた名店「サンゴ食堂」
この本にも事例はあるのだが、私の周りの事例として茅ヶ崎の「サンゴ食堂」を紹介します。
このお店は東京で何店舗か飲食店を経営してきた大将が地元に戻って5年前にオープンした居酒屋さん。
茅ヶ崎北口の飲み屋横丁にあるお店ですが、決して景気がいい飲食街ではありません。
名前とお店のギャップがすごい(笑)
ハワイアンの雰囲気がある看板とネーミングだけど、一歩店に入ると、全く雰囲気はハワイアンではありません(笑)
至る所にテレビが配置され、全くハワイアンというイメージは崩れていきます。しかし、連日 団体の予約でなかなか入れない。
いつの間にコアなファンが付いているお店なんです。
なぜこの店がすごいのか? それは、お客さんに対するおもてなしの凄さです。注文と同時に、通常の店では考えられないすごい量の「お通し」が出てくるのです。
ポテトや煮込みなどが通常のオーダー並み(以上)にいきなり来ると思ったら、枝豆や、蜜柑 アイスバーなどどんどん続けてくるのです。
気をつけないと、この店にでは、おのすごい量の料理でお腹がいっぱいになってしまいます。
大将は寡黙に料理を作って、とにかく料理を楽しそうに振る舞う。
初めてお店に来る人は、この大盤振る舞いの食堂にびっくりしてしまいます。それでいて値段は高くなく、味は上々 。
しかも、残した食べ物はタッパに入れて持ち帰れるシステム!
大将のお通しのボリュームと忙しく寡黙に料理し続ける姿勢には、言葉にしなくても伝わる「おもてなし」を感じることができるお店です。そして
お店のネーミングと雰囲気のギャップが、特に宣伝もしていないのに、いつの間にか茅ヶ崎で口コミが広がりコアなファンが付いているお店です。 テレビや取材も断る、ホームページもない?お店ですが 人に話したくなる、そんな物語を持ったお店なんです。
ブランドとは何か?
大企業のマーケティングでいうブランディングとは、
商品、価格などの「商品力」
ネーミングやキャッチーフレーズなどの「言葉の要素」
デザイン パッケージ キャラクター 広告などの「ビジュアル要素」となります。
どちらかというと外観、洗練されたイメージ、他者との差別化やこだわりなどがブランディングと思われがちですが、中小企業のブランディングは違います。
中小企業のブランディングとは、「名前を聞いただけでイメージが湧く、特別な感情を抱く存在」なのです。
まさに私にとってサンゴ食堂は、、「なんじゃこれ?」「うまい、腹一杯!」「メニューに気をつけろ(笑)」というイメージを抱かせる存在なんです。
ウェブ動画でPRするときもどんなストーリーが語れるのか もう一度考えてみましょう。
ウェブ動画を使ってPRする前に、まずは自分たちのストーリーをもう一度見直してみましょう。ただの歴史やこだわり以上の、お客さんが話してみたくなるストーリーを考えてみてください。
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